第21話 対面

引用:血の轍 3巻 第21話

 

『病院なんて行かない!あんな親戚たちとは会いたくない!』

と言い張る静子を残して、お父さんは静一を連れて、しげる君の見舞いに来ていた。

 

 

『びっくりするかもしれないけど…』

 

とお父さんに言われ、部屋に入ると……

 

 

 

 

☝自己責任で見てね。本編で通して読んだ方が衝撃的だと思うよ。

 

 

以前のやんちゃで可愛らしい顔からは想像できないくらい病変してしまったしげる君。1読者の僕としては、思わず目を逸らしてしまうような、予想だにしない姿にウッとなった。同時に静子がしでかしたことの重大さ・深刻さが分かった。

 

 

 

それ以上に怖かったのは、

 

引用:血の轍 3巻 第21話

 

しげる君の母親の優しさと思いやり。

 

家族が誰も触れてくれなかった吃音のことを心配してくれて、しげるのことで病んでしまったと思ったのか、謝ってきさえした。

 

 

 

引用:血の轍 3巻 第21話

 

一見ハートフルだけど、静一にとってはどんな心境なのか考えるとね。。また、叔母さんが真相を知ったときにどんな表情になるのかを考えると……

 

 

底の見えない深い井戸を見るような怖さを感じた第21話『対面』だった。

 

 

 

 

第22話 夜の始まり

引用:血の轍 3巻 第22話

 

病院を後にする静一とお父さん。

最後、しげる君に話しかけてあげることになった。

 

 

 

引用:血の轍 3巻 第22話

 

自分のお母さんが起こした結果、変わり果ててしまったしげる君を改めて、目の当たりにする静一。

 

 

 

引用:血の轍 3巻 第22話

 

で、回想シーンが入る。

 

1ページしかなかったけど、十分なくらい恐ろしいものだった。13歳の子供が背負える罪悪感の範疇を大きく超えていることが痛いほどわかる、辛い描写だった。

 

 

 

静一がしげる君に伝えた言葉も、、、、

 

引用:血の轍 3巻 第22話

 

辛すぎた。

 

 

 

そして病院から帰った2人。しかし、静子の姿がない。

 

 

 

お父さんは会社の飲み会があるらしく、静一を一人置いて出かけてしまう。

 

 

無気力な静一は、自室のベットで横になってボンヤリしていると、

 

引用:血の轍 3巻 第22話

 

いつの間にか眠ってしまったようで、目を覚ました時には既に日が暮れてしまっていた。電気もつけずに家を彷徨っていると、、、

 

 

 

 

第23話 指

玄関を開けて入ってきたのは静子。

 

引用:血の轍 3巻 第22話

 

静一が返ってこないのを心配して、1日中 探し回っていたそうだった。

 

 

 

『どこへ行ってたん?』

 

 

という静子の質問に、どもりながらも『パ…パパが…』と答えてしまい、お父さんとしげる君のお見舞いに行ったことがバレてしまう。

 

 

引用:血の轍 3巻 第23話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

すると、お母さんの表情が一転。何を考えているのか予想できない虚ろで恐ろしい顔になってしまった。

 

 

今まで自分に向けられたことのない静子の表情を見て、慄いた様子の静一だったが、

 

 

 

引用:血の轍 3巻 第23話

 

 

 

 

引用:血の轍 3巻 第23話

 

静一を抱き寄せる静子。

 

 

 

引用:血の轍 3巻 第23話

 

自分の意思で静一が行ったとは全く考えず、お父さんが無理矢理連れて行ったのだと勝手に解釈。『パパは私達のことよりあの人達の方が大事なんだ』と、わざわざ静一にも聞かせるように呟いていたように見えた。

 

 

 

静子の無茶な提案にも頷く静一だったが……

 

 

引用:血の轍 3巻 第23話

 

静子にキスを迫られたことでハッとなったのか、急に吐き気を催す静一。

 

 

 

次第に感情と言葉があふれ出てきて……

 

 

 

 

 

第24話 顔

引用:血の轍 3巻 第24話

 

 

 

 

 

引用:血の轍 3巻 第24話

 

 

 

吃音症がスッと消え、言いたい言葉がスラスラ出てくる静一。

 

 

引用:血の轍 3巻 第24話

 

静子がいきなりしげる君を崖から突き落としたこと、親戚には嘘をついていること、そして口裏を合わせている静一にすら何も言わないこと。罪悪感とか恐怖心、色々な感情で擦り切れそうな静一の必死の問いかけにも静子は、、

 

 

 

 

 

 

………

 

 

 

 

 

血の轍 3巻 感想と考察

という血の轍 3巻だった。

 

読んでいてどっと疲れるんだけど、続きが気になって仕方ない感じ。上質なホラー映画を観ている感じ。なんだけども、幽霊とか呪いとか、そういう超常的なモノではなく、あくまで人間の内面から滲み出る、当人意外理解不可能な歪みと恐ろしさを描いていた血の轍3巻だった。漫画史上の中でも異質な作品だと思う。

 

『猟奇的』、とか『狂気』とか、そういった言葉で説明するのは容易なんだけど、そんな既出の形容詞に当てはまらないような良い作品だ。もはやマンガを読んでる感じがしない。自分でも何言ってるか分からないが、マジでそんな感じ。

 

 

 

 

 

3巻の最終話 『顔』なんて、先述したように静一の問い詰めに全く答えようとしない静子なんだけど、徐々に顔が見えてくる感じとかね、

 

 

 

本気で恐ろしすぎた。整った顔立ちの静子なんだけど、すごい恐ろし気な感じ、どこかで見たことあるなぁと思っていたが多分、僕が中坊の時に流行ってた3回見たら死ぬ絵のアレだと思う。

 

 

 

 

 

 

まだ『血の轍を読んでいないって方は、こんなネタバレサイトなんかで読んだ気にならないで、是非 本編が全巻配信されてるU-NEXTでページの隅々まで見渡せる最高の状態でじっくり読んでみよう。あらゆるコマが妙な雰囲気を妊んでいるのが『血の轍』だぞ

 

 

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読んでいて少々キツイが(精神的に)、ますます続きが気になった血の轍 3巻だった。

 

それでは。

 

 

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