ファストフード漫画ばっか読んでないで『グッドナイトワールド』読め

こんにちはマンガ好きの皆さん。今日もお気に入りのマンガ 違法サイトで見てる?

 

昨今の日本でマンガアプリ等が跋扈した結果、人々は違法合法に関わらず無料で漫画を読むことに慣れてきた。試しに「鋼の錬金術師 漫画」とGoogleでリサーチするとサジェストに

 

 

と表示されたりする。4つめに無料の文字。ちなみに2つめの漫画バンクは完璧な違法サイトだ。覗いてみたら鋼の錬金術師が全巻 無料で読めるようだった。ハガレンに限らず、結構な漫画がこんな具合。どこかで漫画が無料で見られると思ってる。

 

そんな影響もあってか知り合いに「この漫画 おススメだけど貸す?」と聞けば『いや、まずは無料で読めないか調べてみますw』という返信が来たりする。wじゃねぇ。お前には金輪際マンガは貸さん。いつの日か漫画も音楽のように、違法ダウンロードが当たり前になってしまうのではないか心配だ。

 

 

 

そんなコミックス売り上げ不振の影響もあってか、とんでもなく面白いのに長期連載できずに終わってしまった作品がある。そんな中、打ち切りかどうかはともかくとして、物語の骨子だけを簡潔に描き、全52話という短さながらも圧倒的面白さで終わったグッドナイトワールド」について。

 

 

 

 

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グッドナイトワールド

引用:裏サンデー

 

ではまず、あらすじの紹介から。

 

 

物語の骨子はネットゲーム「プラネット」。VR(体感型バーチャル・リアリティ)ゲーム「プラネット」において最強と呼ばれる4人組がいた。4人組の名前は“赤羽一家”。他のプレイヤー達から廃人集団と揶揄される彼らはネットゲーム上の疑似家族。

 

引用:グッドナイトワールド 1巻

 

で、お互いの素性は知らないんだけど、彼らの正体は現実世界で崩壊した本物の家族。

 

 

 

ある一件で親父と確執が生まれてめちゃくちゃ引きこもり、現実世界を捨てた長男

引用:グッドナイトワールド 3巻

 

(空白)

引用:グッドナイトワールド 1巻

 

 

優等生の次男

引用:グッドナイトワールド 1巻

 

 

我が子から尊敬されない、とんでもなくクセの強い父親。ちなみにプラネット開発者。

引用:グッドナイトワールド 5巻

 

 

家族の元を離れてフラフラしている母親

引用:グッドナイトワールド 3巻

 

 

物語は赤羽一家を中心として回る。ひとつのテーマが「崩壊した家族」だと思う。

 

 

そして2つ目がエンドコンテンツ(最終標的)の「黒い鳥」というゲーム内に現れる敵モンスター。

引用:グッドナイトワールド 1巻

 

赤羽一家を中心としてネットゲーム『プラネット』の中で繰り広げられるモンスターとのバトル

 

なんて紹介されているが、グッドナイトワールドではモンスターとのバトルはおまけ程度にしか描かれていない。ではなぜ、黒い鳥がひとつのテーマになっているのかというと

 

 

引用:グッドナイトワールド 1巻

 

運営会社が「黒い鳥」の捕獲・討伐に懸賞金をかけたからで、その額なんと3億円。ゲーム内の仮想通過ではなく、現!金!の3億円ということで物語は現実世界を、そして現実の家族を巻き込んで大きく動き出す―

 

 

というのがグッドナイトワールドの大まかなあらすじだ。テンポよく話が進み、ホラー、シュールギャグ、シリアスの均衡が取れた良作である。

 

 

 

 

正直なところ、絵は…

絵は正直70点といったところだ。人を選ぶ。

 

いや前作「世界鬼」に比べると超上手くなっている。決して下手ではないしキャラの描き分け、喜怒哀楽もしっかり描けている。が、何の予備知識がない読者がチラッと見て「お、面白そうだな」みたいな感じで手に取られる絵ではないと思う。いやホントに上手くなってるんだけどな岡部閏の絵は。

 

引用:グッドナイトワールド 1巻

 

 

背景とか滅茶苦茶綺麗に書けるようになってるし、何といっても表情の描き方とかは目を見張るものがある。月並みな言い方になってしまうが、失望・絶望したキャラの表情とか本当に凄い。狂気さえ感じる。キャラ絵は薄い方なのに人間味をしっかり感じるのは凄いコトだぞ。岡部にしか描けないんじゃないか?と思える表情を描くんだよ。

 

今回のグッドナイトワールドの方でも要所要所でとんでもない表情を浮かべるキャラがいた。画像を上げてしまうと即ネタバレになるので控えるけど、凄まじかった。

 

 

引用:グッドナイトワールド 3巻

 

表情のほかにも急なホラー展開とか、あらゆるところが上達してたと思う。黒い鳥の意味不明な怖さとか圧巻だった。ゾッとするデザインセンスも脱帽。70点とか言ってごめん岡部、記事書いてて「甚だ上からな意見だな」って自分でも思うけど、本当にグッドナイトワールドは良かったよ。予想のつかない展開の連続で読む手は止まらなかったよ。

 

 

 

5巻以内で終わる名作No.1

『10巻以内で終わる名作』、と呼ばれる漫画がある。長々と続かずに10巻以内でサラっと終わるので手早く読めて、なおかつ素晴らしい内容・終わり方をする漫画の総称だ。

 

僕はグッドナイトワールドは間違いなく入っていると思う。5巻以内で終わる名作部門があるならNo.1として紹介しても良いレベル。そうグッドナイトワールド、惜しまれつつも5巻を以て終了してしまったのだ。

 

 

コミックスの売れ行きが悪かったと聞いたことがある。にわかには信じられなかったので「ウソ乙。これだから裏サン読者は…」と相手にしていなかったのだが、実際、回収されずに残った伏線(ごく少数だが)もある。審議は定かではないが、その点を鑑みると「打ち切り」だったという可能性も否めないのだ。

 

売り上げが伸びなかったことを読者のせいにして「ファストフードみたいな漫画読んでるヤツには分からないんだよチキショウが!」なんて批判するつもりはないが、なんとも残念だったのを覚えてる。

 

 

 

それでも感動のラスト

引用:グッドナイトワールド 5巻

 

「大好きな漫画が予想より早く終わってしまって残念です。」なんて小並感が溢れることが言いたいのではなく、それでもキチンと読者を納得&感涙させるラストを描いたのが素晴らしいってことを最後に言いたい。

 

マンガを描いたことも、ましてや連載したこともない紛れもないパンピーな僕の想像で申し訳ないのだが、「あなたのマンガ打ち切りです。あと5話くらいでなんとかしてください」的なことを言われたとして、あなたはどうするだろうか?「よ~し、最後まで頑張るぞ」ってなれますか?僕はならない。なれない。「オレたちの戦いは、これからも続く!」的なラストで適当に締めるさ。せっかく活き活きとしてきたキャラ達、練りに練った構想を描きあげることができなくなったなんて辛すぎるだろ。

 

 

 

ただな、このグッドナイトワールド、とんでもなく素晴らしい終わり方をしたんだ。ネタバレを避けるために曖昧に書くが、最終話直前の51話を読むとマジで今でもホロリと涙が出てくるんだよ。滅茶苦茶に嫌っているけどそれでも切れなかった家族の何かとか、夢から覚めてしまったときのような虚無感とか、色々と凄い回だったんだ51話は。

 

 

この際、打ち切りになったかどうかはどうでも良い。そう感じるようなラスト。続編があるのではないかと思わせるような不穏な部分、サラっとした読み心地で爽やかにも感じられるラスト。千と千尋の神隠しを見終わったときのような神妙な気持ちにすらなる。

 

 

だからこそ僕は、このグッドナイトワールドが5巻以内に終わった漫画No.1として紹介できる。皆さんも是非。隠れた名作・知る人ぞ知る名作って多分、こういう漫画のことだぞ。

 

 

 

 

 

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