下ネタ好き=アホ、なんて乱暴な式は成り立たないのかもしれんが僕の周りにいるアホ共は総じて下ネタが好きだ。パチンコで金を溶かすのが大好きなヤツも、リボ払いで地獄見てる奴も下ネタが大好き。アホ∩下ネタ好き。ドン引きだね。それに少なくとも僕の四半世紀近い人生の中で『下ネタ好きだぜ』と公言するようなヤツは総じてアホだった。勿論ミートゥー。男は基本アホである。
諸君の周りもそうだろ。酒が入れば下ネタでゲラゲラ笑うでしょ。それに中坊の男子はみんな下ネタ好きだからしてアホと下ネタ好きの相関は明らか。な、下ネタ好き≒アホ、でいいだろもう。え、論拠が悪すぎるって?うるせぇ。少々乱暴な意見だが納得してついてこい。このブログの王はオレだ。
さて愛すべきアホ共よ。
KAPPEIって漫画、知ってるかい…?
もくじ
ほぼ下ネタ!
KAPPEI(カッペイ)の面白さ
1999年7の月。ノストラダムスが予言したこの時、世は荒廃し、秩序は乱れ、無法が支配する世界が訪れる。その時に備え、来るべき世紀末に人類を救うべく、己を鍛え上げる男たちがいた。ある日、強力無比な無戒殺風拳(むかいさっぷうけん)を会得した弟子たちを集め、老師は気まずそうに言った。
「解散」
時は2011年。世界滅亡の時は一向に訪れる様子はなかった。これは時代に全く必要とされず、世界の救世主になれなかった男の物語である。
引用:Wikipedia
どういうわけか僕の周りではあんまり知名度がないんだけど『KAPPEI (カッペイ)』は一世を風靡した話題作『デトロイトメタルシティ』に次ぐ若杉公徳の2作品目となる漫画だ。主人公の名前が勝平(かっぺい)だからタイトルがKAPPEI。う~ん、NARUTOみたいでかっこいいぜ。
このまえデトロイトメタルシティの記事を書いたときに
デトロイトメタルシティは高度なギャグ漫画だ。高度すぎてギャグをギャグだと分かってくれる人以外に勧めると人格を疑われてしまいかねない危険な漫画でもある。フェミニストに勧めるときは縁を切られる覚悟で臨んでほしい。
みたいなことを書いたが、同じ若杉が描いてるとはいえKAPPEIはそこまで危険な漫画ではなくなってると思う。健全とは口が裂けても言えないが少なくともデトロイトメタルシティでは普通に飛び交っていた『レイプ』や『殺害』などといったモラルハザードな単語はない。ってわけで垢抜けた女子大生くらいの女友達なら見られても『なにこれ~こんなの読んでるのぉ~?』程度で済むような感じになっている。と思う。
調べてみて驚いたんだけど、1巻を発売したときには学習院女子大学とかの東京、大阪、福岡の主要女子大学 最寄り駅にメッセージポスターを出してたそうだ。血迷ってたのか白泉社?なぜ、よりによって何故 女子大学最寄り駅を選んだ??
ちなみに、メッセージポスターはこんな感じ。
KAPPEIを読んだ身からするとやっぱり信じられんぞ白泉社。企画者はどこのどいつだ。他会社のスパイ説が濃厚。
まぁ漫画の5割くらいは主人公の恋愛が絡んでくるKAPPEIなんだけど、恋愛漫画だと早計するなかれ。
KAPPEI(カッペイ)の面白さ:
下ネタの加護 若杉公徳の2作目
王様のブランチに勝平が出るみたいです!
— 若杉公徳 (@wakasugi_k) February 18, 2022
まずみんなに注意してほしいのが作者ね。いや『注意ね』なんて言われるような危険人物ではないんだけど、ちょっと(?)変わった人でね。若杉公徳といいます。
前作『デトロイトメタルシティ』の作風はというと
こんな感じ。分かりずらいかな。これは主人公のクラウザーさんが東京タワーをレイプする、って話の1コマなんだ。何言ってるか分からないと思うけど二次創作でもなんでもなくヤングアニマルで実際に掲載された話だからな。それにこれ以上にドギツイ下ネタもぶっ込んでたのがDMC時代の若杉だ。
で、KAPPEI。女子大の最寄り駅にメッセージポスターが貼られるくらいだから下ネタ控えめなのかと思いきや、
やっぱり若杉だよ。花沢健吾にも負けない童貞拗らせ系漫画家。下ネタを愛し下ネタに愛された男。
1巻の中盤まではまぁ、健やか筋肉ムキムキ童貞の恋物語、って感じだったが徐々に下ネタがきつくなっていって安心した。下ネタのない若杉なんてカツのないカツ丼。さすがヤンマガアッパーズの編集長に『オレが編集長やってる限りは絶対に載せない』って言われただけあるよ。
そんな下ネタの貴公子 若杉公徳の作品がKAPPEIだ。表紙も少女漫画っぽく擬態しているが純恋愛モノだと勘違いしないように注意。恋愛要素はあるがメインに据えるほどではない。ホントなんで女子大学付近の駅にメッセージポスター貼ったんだよ白泉社。意図が分からねぇよ。
KAPPEIはムキムキ童貞男共の恋愛要素を土台とした下ネタとギャグから成るコメディー漫画だ。女性はともかく、男共には超おすすめ。パブリックな場で見ると笑い堪えるのが大変なくらい僕にはハマった。
KAPPEI(カッペイ)の面白さ:
北斗の拳のパロディっぽさ
「北斗」の主人公・ケンシロウが恋に落ちたらどうなるか
といった若杉公徳と担当の会話の中から生まれたKAPPEIなので随所に北斗の拳っぽい要素がある。
先述したように童貞拗らせ系漫画家として名高い若杉の描く主人公なので勝平が童貞なのは言わずもがな。主人公が訪れたのは終末でもなんでもない平和な東京 渋谷付近。ひょんなことから啓太という大学生の家に下宿することになった勝平が次第に普通の男子学生(アホの部類)になっていところがKAPPEIのひとつの見所だと思う。
1話目では
と、ケン●ロウのような言動行動だった勝平だが次第に
といった具合で順調に世俗にまみれてく。線の濃さもこころなしか薄くなっていく。
男社会において筋骨隆々なヤツは一目置かれる。肉体的な強さは男カーストに影響する。で、長年の鍛錬によって肉体を極限まで鍛えたような男共が特に人を救うワケでも、肉体を活かして格闘技をするでもなく、学生(アホ寄り)程度の悩みで四苦八苦する。もうそれだけで面白い。
思いつく範囲で勝平の悩み・トラブルを列挙すると
- レンタルビデオ店に入ってAVを借りようとするも身分証明書がなくって悩む。
- 好きな人子との仲良くなりたくって奮闘する。
- 女のアソコが気になって仕方がない。
といったように最早 中坊の悩み。
僕らはギャップに弱い。ケンシロウのように屈強な堅物男 勝平が現代の生活に馴染むために奮闘するというのが良いギャップとなり、芳醇なギャグを生み出す土壌となっている。
格闘技とかやればチャンピオン間違いなしな男共が揃いもそろって中坊の悩みに振り回されるというのが最高にバカバカしく、他に類をみないKAPPEIの面白さなのだと思う。
KAPPEI(カッペイ)
ほかの読者の反応
もうね、面白過ぎ、馬鹿らし過ぎで最高です。
下ネタが大丈夫で、北斗の拳を知っている人には是非とも読んで欲しいです!個人的なこの巻のツボはMASAYOSHIスーツでしょうか…(あんな衣装の人居たら笑っちゃうでしょ…)
KAPPEIではよくウルトラソウルが使われてますが、そのせいで街でウルトラソウルを聴く
と危うく吹き出しそうになります。
どうしてくれるんだ。引用:Amazon
若杉先生やってくれますね〜。めっちゃおもろいです。
こーゆう分かりやすくてアホな(褒め言葉です)話好きです。
特に師範が良い。無戒殺風拳の使い手でとても厳しい老人なのですが、
俗世のしょーもない知識も豊富でそのギャップが面白くて声を出して笑ってしまいました。
「おぬし達には一切関係ない」って言うなら言わなきゃいいのにね。どんなに強い拳法を身に付けていても敵がいないんじゃ無意味なんですかねぇ。現実の世界には
勝平にぶっ飛ばしてもらいたい悪人の方々が山ほど居らっしゃるんですけどね。引用:Amazon
ケンシロウ風な純情童貞男の社会勉強漫画です。
力はある。勇気もある。だが需要がない。
この言葉だけで僕は読む前から好きでした。
実際にケンシロウが現代に来たら似たような事になるんじゃないでしょうか。
DMCも良かったけど、僕はこっちが好きです。ですが、かなりくだらないので、ケンシロウのストイックなかっこよさをバカにされたくないと思う方にはお勧め出来ません。
引用:Amazon
ってな具合で、Amazon、楽天共に評価は☆4と高かった。前作のデトロイトメタルシティが熱狂的な人気だったから2作品目はハードルが高いだろうと思ったが僕同様、KAPPEIを面白いと感じた人が多かったようで安心(?)した。
徹頭徹尾 下ネタ!
KAPPEI(カッペイ):総括
あまり知られていないがKAPPEI、素晴らしいほどバカバカしいギャグマンガだ。
北斗の拳から出てきたような剛健な肉体の男共が僕ら一般男性と同じような小さな悩みに振り回されている様が最高に面白く、他作品には見られない独特のユーモアを出しているので是非 手に取っていただきたい。公共の場・飲み物を口に含みながら読むときは気を付けて。
KAPPEI(カッペイ)
映画版も面白そう!
映画もかなり期待できそうでウケる。
個人的には漫画の実写化はガッカリすることが多かったので忌避していたけど、上のキャラクター相関図で『え、面白そうかも』となったので観に行くつもり。リアム(アントニー)と武智(鈴木福)のハマりっぷりがオモロい。なにわ男子目的で観た女性ファンのリアクションも楽しみだぜ。