ここニュージーランドに来てからというもの、色々なバックパッカー宿のあらゆる国籍に会ってきましたが、その中には『ベッドバグに刺された』という人も少なくありませんでした。
私は今まで海外で色々なバックパッカー宿に宿泊してきましたが、幸い 一度もベッドバグに噛まれたことはなく、『体質的にベッドバグを寄せない体質なのではないか』と考えるほど増長していました。
現在私はバックパッカー宿に宿泊しています。今朝、出かける前に受付をチラッとみると、同じ部屋に住んでいるチリ人の女性がすごい剣幕で受付の人に詰め寄っているを見かけました。
夕方、バックパッカー宿に帰ってくると、そのチリ人の女性は部屋を変えたようでした。キッチンにいくと その女性が明らかに不満そうな顔をしていましたがので『何かあったの?』と聞いてみると、
『ベッドバグに噛まれたのよ、、』
と、ものっすごい不満そうに教えてくれました。そのあとは延々と彼女の愚痴を聞きました。
そのころはベッドバグの脅威を知らなかったので、『たかがベッドバグ如きでそんなに怒らなくても、、怒りの沸点 低すぎるだろ。こわ。。』というような感想しか抱けませんでした。
おそらく日本人のトラベラーには、そこまで有名ではないと思うので今回は私がベッドバグに噛まれてから完治するまでを日記形式で紹介してみようと思い、記事にしてみました。多少 生々しい画像があると思いますので ご注意くださいな。
それでは、まとめていきます。
ベッドバグ日記
それではまとめていきます。
一日目
朝起きたら二の腕が少し痒かったので袖を巻くってみると、蚊に刺されたのように赤い発疹があるのを確認しました。一緒の部屋のオランダ人の子と一緒になって『ついに刺されたついに刺された!』とキャッキャしてました。なんてアホだったのかしら、、
というのも、予想していたよりも遥かに低い痒さだったのです。正直『な~~んだ、こんなものか。ザリガニ採りに行ったときに よく刺されたブユ(蚋)の方が数倍痒かったぜ ベッドバグさんよぉ、、』といった感じでした。大騒ぎしていたチリ人の女性に対しても『こんなことであんなに大騒ぎしてたのかよチリ人女性。。クレーマー気質こわ。。』といった感想くらいしか抱けませんでした。
一応 受付に行って、ベッドバグに刺されたっぽいんだけど、と伝えると受付の人はすげー驚いて、今までにないくらい申し訳なさそうにしていました。すぐに部屋に駆けつけて深刻な顔をしていましたが、時間も遅かったので新しいシーツだけを要求して部屋の移動はしませんでした。
本当にいいんですか?という受付の人に対しても
『へーきへーき。うちの国の蚊の方が数倍 痒かったぜメーン』
と、フランクなジョークをかます程度には粋がってました。
オランダ人の子に
『でも日本人って その場では不満のなさそうにしてても、レビューとかでクソメタに書くんでしょう?ショウはそのタイプっぽいよね(真顔)』
と小粋なジョーク(本音か?)を言われてもアハハハっと笑い飛ばしてました。受付の人もオホホホとマンガでしか聞いたことないような笑い方で笑ってました。
2日目
腕を掻きむしりながら目が覚めました。痒い。昨日までの平穏が嘘のような痒さに襲われています。掻きむしりすぎて、上の写真のように引っかき傷を作ってしまいました。
昨日まではなんともなかった足にも赤いポチポチが見え始め、痒くなってきました。
一応 レポートを取っておこうと思い、ひざ下のベッドバグに噛まれたであろう思われる個所を数えてみたところ、
両足で54カ所に及ぶことが確認できました。最も噛まれた箇所は足首付近でした。それ以外の部位はポツポツと噛まれた程度で腕、背中、股関節回りをすべて合わせても25カ所程度でした。
さすがになんだか気味が悪くなったので受付に言って、部屋を変えてもらうことにしました。というか、私が交渉しなくてもベッドバグの専門業者を呼んで 部屋の掃除をするつもりだったようでした。
3日目
痒みのピークとも思われるほど痒くなってきました。意味分からないくらい痒すぎて日常生活に支障をきたし始めました。ありえないほどかゆい。
かゆくなって局部を掻きむしり、一度は痒みが引くものの 数十秒後にはジ~~ンと局部が熱くなるような感覚を覚えて掻きむしる、の繰り返し。無限ループ。痒い、ということの恐ろしさを痛感しています。こりゃまぁチリ人も烈火のごとくキレるわ、、と非常に納得しました。
また疑心暗鬼にもなっています。というのも、新しい部屋に行ったは良いが私自身がベッドバグを持ち寄ってしまっているのではなかろうか、とう疑心が晴れません。足首に噛痕が多かったことから、『もしかして、靴中にヤツ等 潜んでるんじゃないか、、?』と思い居ても立っても居られず、すぐにゴミ袋で二重に包んでおきました。
4日目
症状が改善してきたのか、日中に痒くなることは格段に少なったように思えます。
ということで日中はさほど痒くないのですが、夜になると痒くなってくる気がします。
痒くなること自体は少なくなったように思えますが、痒み自体は依然として強いです。日本の蚋(ブユ)先輩よりも痒さは強いと判断しました。ブユ先輩も痒いは痒いんだけど、こんなに連日のごとくは痒みは持続しなかった気がします。
あと、痒いところを掻きむしっていると、非常に気持ちが良いことを発見しました。マジで気持ち良いんですコレが。おそらく読者の中には『え、きもい、、、』と絶賛 ドン引き中な方もいらっしゃることでしょうが、ドン引きしないでください。気になったのでネットで『痒み 快楽』と検索すると、すぐにヒットしました。難しい説明は痒いのではしょりますが、痒い所を掻くことによって中脳や線条体と呼ばれる脳のある部位が活性化し、快感を発生させるらしいのです。
そう思いながら痒い箇所を強く掻きむしれば掻きむしるほど脳の左側が強く反応しているように感じました。左足と右足、また掻く部位によっても差異があるようですが、私としては
上の画像で示した辺りに強い反応を感じます。痒みってなんなんでしょうね。過剰な掻破は皮膚に悪いのなんて明らかなのに、掻くことによって快感が発生するってどんな人体欠陥なんだテメー。ストレスで不眠症になるのと同じくらい間抜けな欠陥設計。責任者を呼べ
あぁ~~~^^痒いけど気持ちいい~~^^
5日目
掻きむしりすぎて血が出ました。
血が出た個所はもう痒みとヒリヒリとした痛みのレベルが釣り合ってしまったようで、もうあまり痒みを感じることはなくなりました。
しかし、他にも噛まれた箇所はあるので、依然として痒さを楽しみつつ耐えつつ、生活をしています。疑心暗鬼はすっかりなくなりました。こんだけの痒みを引き起こしたベッドバグがどんな禍々しい外見なのかに興味がわき、カバンの中も、机の中も探しているのに未だ 見つからず。
こんだけ探していても実物のベッドバグを見ることができないのは残念ですね。
6日目
大分 落ち着いてきましたが、うっかり掻いてしまうと再び痒み地獄に突入してしまいます。
とはいえ、2日目3日目と比べれば痒みは8分の2程度になってきたと思います。
うっかり掻いてしまうと再び痒み地獄に突入してしまいますが、、、
7日目
ほぼほぼ痒みがなくなってきましたので日記を終えることにします。
まとめ
人によっては病院に通うほど噛まれた箇所が膨れてしまう方もいらっしゃるようですが、私の場合は上記の通り、1週間ほどで痒みを感じなくなりました。
幸い バックパッカー宿という、比較的 移動が簡単なスタイルだったのですぐに別部屋に移動することができましたが、これがシャアハウスとかだった場合を考えると恐怖ですね。三日目の疑心暗鬼状態が解けたのは部屋を移動することができたことが非常に大きかったということもあり、また刺されるかもしれない場所で過ごさなければいけないというのは非常に大きなストレスでしょう。
しかし、ベッドバグが発生したということは、シャアハウスを提供するオーナー達にとっては早急に解決しなければいけない問題です。なんの躊躇をせず、言わずもがな私のようにイキがることもせずに、オーナーにすぐに連絡を取って 解決してもらいましょう。また、その際は率直に要求を伝えましょう。チリ人のように要求ばっかりするのはどうかなぁ、、と思いますが、ベッドバグの痒みは結構 酷いです。『ベッドバグが二度と出ない状態ではないと、同じ場所には住みたくない』くらい言っても良い問題だと思います。
ということで、私のベッドバグ奮闘記(まぁ奮闘なんてせずに受け入れてただけだが)についての記事はこれで終わりになります。書いている現在は既に2週間を経過していますが、引っ掻いて出血した箇所も数カ所を残して完全に傷跡もなくなりました。
痒みは快感、ということを知れただけでも私にとっては愉快な経験になりました。