特質すべきは、その強度
今回紹介するのはPEラインです。同じく釣り糸のフロロカーボン・ナイロンラインに比べて様々なメリットがありますし、特質すべきはその強度。ひと昔前は
という方もいらっしゃったようですが、執筆現在では価格も非常に安価になりました。1500円もあれば十分 高性能で信頼できるPEラインが購入できる時代になっています。
釣りYoutuberの方々を見ても脅威のPEライン使用率。
細くても強度抜群 = 飛距離も出る = 釣れる、という方程式が成り立つPEラインです。
今回は、そんなPEラインについて
- PEラインの概要
- おすすめPEライン
という順に説明させていただきます。
もくじ
- 基礎知識 PEラインとは
- PEラインの選び方
- PEライン おすすめランキング 15選
- 1位:ピットブル 4本編み:SHIMANO
- 2位:シーガーPE X8:クレハ(KUREHA)
- 3位:ラピノヴァX マルチゲーム 150m 4本編み:Rapala(ラパラ)
- 4位:ピットブル 8本編み:SHIMANO
- 5位:ハードコア PEライン X8:DUEL(デュエル)
- 6位:エックスブレイドX4アップグレード:YGK(よつあみ)
- 7位:エックスブレイドX8 スーパーシグマン:YGK(よつあみ)
- 8位:シーガー R18 完全シーバス :クレハ(KUREHA)
- 9位:ハードコア PEライン X4 PRO:DUEL(デュエル)
- 10位: シーガーPEX8 LURE EDITION:クレハ(KUREHA)
- 11位: PEライン UVFモアザンデュラセンサー8ブレイド+Si:ダイワ(DAIWA)
- 12位:弾丸ブレイド 4本編み:メジャークラフト
- 13位:ゴーセン ルーツ PE*4:ゴーセン
- 14位:VARIVAS(バリバス) PEライン マックスパワー X8 :MORRIS
- 15位: PEライン PEレジンシェラー :ヤマトヨテグス(YAMATOYO)
- 絶対におすすめしないPEライン
- 総括: PEラインの選び方・おすすめランキング
基礎知識
PEラインとは
まずは簡単にPEラインについての基礎知識を。
PEラインって何??
「polyethylene(ポリエチレン)」素材を使った釣り糸のことで、『ピーイー(PE)ライン』と呼ばれています。先述したように、10年前はフロロカーボン・ナイロンラインに比べて極めて高価だったようですが、ここ数年で価格帯が安くなったことでユーザーが爆発的に増えたようです。
ナイロン・フロロカーボンの釣り糸比べたときの性質は以下の通り
- 引っ張り強度がとても優れている
- 伸縮性がない(引っ張られたときに伸びない)
- 水に浮く(最近では水に沈むPEラインもある模様)
- 摩擦に弱い
最大の特徴:引っ張り強さは半端ないけど、摩擦に弱い
特に顕著なのが、引っ張り強度。
フロロカーボン・ナイロンラインに比べるとめっぽう強いのが特徴的です。そのため、細くても十分な実釣性能を兼ねそろえるので、現在ではルアーフィッシングといえばPEラインと評価されるようになりました。
評価の通り、非常に有用でコスパの良い釣り糸ですが、一点だけ大きな欠点があり、それが摩擦に半端なく弱いことです。釣り糸が鋭利な岩などに擦れると、パツッ!と簡単に切れてしまうんです。
PEラインのチェック項目って??
PEラインの実釣性能に関わる重要なチェック項目は上でマーカーを付けた
- 号数
- ポンド(lb.)
の2点です。
号数 = 太さ
基本的には『号数』=太さ、と考えて良いでしょう。数字が大きくなるにつれ、ラインが太くなるという理解でOK。
しかし、一点 注意点があります。
フロロカーボンやナイロンラインが規格に則って厳密にラインの直径が測られているのに対し、PEラインは計測することができない(糸なので直径を図ろうとすると潰れてしまう)のです。つまり、PEラインの太さというのは、あくまで見かけ上の太さです。あまりにも安価で信頼性に欠けるメーカーのものを購入すると、
というように、思ってもいない太さのPEラインが届くことがあります。注意しましょう。
lb.(ポンド)数 = 強度
『lb』という値は『ポンド』と読みます。そのラインが何ポンドの重さまで切れずに耐えられるかを表現してることもあり、『lb.(ボンド)』=強度と考えて良いでしょう。
1ポンドは大体450gです。つまり1lbのラインは、約450gの強度・耐久力があるということです。
『〇本編み』とは
PEラインは1本の糸ではなく、複数の糸を編み込んで作られています。執筆時現在では
- 4本編み
- 8本編み
- 12本編み
の3種類が存在します。
端的に説明すると、編み数が多くなるほど…
- 価格が高くなる(一番顕著な違い)
- 実釣性能(強度・真円度など)が高くなる
ということが言えます。というのもPEラインを編んで作る際、より本数が多いほうが1本あたりの繊維が細くなることによって表面のなめらかさ・引張強度・しなやかさが良くなるからです。
4本・8本編みがおすすめ!
そういうワケで12本編みがハイエンドクラス(最上位)のPEラインとなるわけですが、4本・8本編みでも十分 釣りができます。というか12本編みは筆者的には高くって…
モチロン、お金に余裕があってモチベーションも高い方は編数が高いPEラインがおすすめですけど、編数が少なくても信頼のおけるメーカー(後述します)であれば4本編みでも十分です。お財布と相談して決めるのが一番です。
PEラインの選び方
どんな魚を釣りたいか、によってPEラインを選びましょう。もちろん、極端に太い(細い)PEラインを使わなければ大体、どんな釣りも成立します。が、それだとPEラインの性能を十分に活かすことができないんです。
後述しますが、細いほど飛距離が出るという利点もあります。どのようにPEラインを選べばいいのか、正解はありませんが一般的な選び方を見てみましょう
PEラインの『太さ』と『lb(ポンド数)』について
シーバスなら1号前後がおすすめ
もちろん例外はありますが、ルアーフィッシングの定番、シーバスを対象魚とした場合は1号前後のPEラインが最適でしょう。細い人は0.6号を使っていたりしますが、筆者レベルの中級アングラーの場合はラインブレイクしてしまう危険性があります。
- メバル・アジ
→0.6号(6lb)以下 - シーバス・中型青物
→0.8~1.2号(12lb程度) - 大型青物
→2号(20lb)
『細い』PEラインがおすすめ!
先述したように目的の魚・実際に釣りをする場所によって選ぶPEラインは違います。しかし、性能が一緒であれば、まず間違いなく細いPEラインの方がおすすめです。というのは、何と言っても細いことによるメリットが多いんです。
まず細い分、表面積が小さくなります。結果として、風や水の影響を受けづらくなるんです。これが半端ないメリットで、強風時の風・海中の水流によって釣り糸がたるむ(糸フケ)ことを防ぎます。これは釣りやすさに関わる重要なポイントです。ホント、風が強いときに軽いルアーを使うと効果が如実に現れますよ。
そして、飛距離も上がります(空気抵抗が減りますからね)。これはもうルアーフィッシングをする上でも1、2を争う重要ポイントで、釣果に影響するポイントです。
- 風・水の抵抗が少なくなるので釣りやすい
→釣りやすさに関係する重要ポイント!
→魚のアタリを察知し、合わせることに関係する
→釣果に影響大 - 飛距離が出る
→広範囲を探ることが出来る!
→釣果に如実に差が出る!
リール・釣る場所によって変えるべき
PEラインの『長さ』
購入するPEラインの長さは上のように
- 釣る場所
- リールの適合ライン巻取り
を考えましょう。
あまり多く買っても無駄になりますし(50mくらい余っても…って感じです)、適合ラインより少なく買ってしまうとリールのベール縁に当たって飛距離を下げかねません。適したラインの長さを買いましょうね。
そこそこ重要なPEラインの『色』
筆者のように視力の弱い方や、夜間に釣りをする方にとって重要なのがPEラインの色です。
と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、多分きっと杞憂です。もし仮に魚が釣り糸を認識できて(おいおい人間さんよォ…)と警戒心を抱けるならルアーを使ってる時点で見切られるでしょう。イワシキャンディみたいな不自然カラーで釣れるわけがありません。筆者の長年における実釣経験からも、釣り糸の『色』による魚キャッチ率に変化はありませんでした。
そうとなれば、重要なのはPEラインの色による『視認性』です。見えやすい色のPEラインの方が、圧倒的に釣りがしやすいので良い集中力をキープできます。
おすすめのPEラインの色は『ライトグリーン』一択!
視認性が抜群です。
余談ですが筆者の師匠が愛用しているのが『ライトグリーン』色だったりします。夜間の釣り特に有効で、ラインがクッキリと確認できるので、釣りがしやすいです。PEラインの色に迷ったら、とりあえずライトグリーン系の色がおすすめ。
おすすめ出来ないPEラインの色が『ダークグリーン系』…
先述したように、筆者が釣り初心者だった時に
(見辛い色の方が魚に警戒心を与えないのでは…?)
と考えて購入したのですが、完璧に間違いでした。というのも、朝マズメ・夕マズメ等の超良い時間帯に視認性が格段に落ちるため
(あれ、今どこら辺をルアーは泳いでいるんだ…?)
と混乱してしまい、非常に釣り辛かったです。案の定、釣果も下がりました。まぁ釣れないことはありませんでしたが、筆者のように目が弱い方にはおすすめできません。
これから初めてPEラインを使う方には
『マルチカラー』が超おすすめ
筆者もルアー釣りを始めた当初は、師匠からのおすすめもあって『マルチカラー系』のPEラインを使っていました。リールに巻いたときにカラーがごちゃっとするのが個人的に微妙でしたが、メリットは以下の通りです。
- カラーから得られる情報量の多さ
→何m飛ばしたか
→どのくらいのペース(1秒間に何m)でルアーを泳がせているか等
これから独学で釣りをやってみようという気概のある孤高の読者には強くおすすめしたい『マルチカラー』系のPEラインです。是非。
メーカーの信頼度について
先述したように、同じPEラインでも細さ・強度が違うことがあります。近年では海外の極安PEラインが日本の老舗メーカーのPEラインをコスパで上回るように説明されているときがあります。しかし、注意点として、
それが本当に、スペック通りの働きをするのか?
というところがあります。
自分で引っ張り強度を実験する以外には正確な数値は分かりません。そこで、ひとつの判断基準として上に上げたような『日本釣工業会(日釣工)』の釣り糸標準規格に参加してる企業であるかどうか、という評価要素があります。釣りプロの村岡昌憲氏も言っていましたが、良いラインというのは信頼感、そしてそれに付随する安心感が大事です。
もちろん、参加していなくても良いPEラインを販売している企業もありますが、そのような規格に遵守している良企業さんがいることを、他の企業の誇大広告に後れを取ろうとも正直にテスト値をユーザーに教えてくれる企業さんがいることを忘れないようにしましょうね。そんな素晴らしい企業をサポートすることが両者にとっての最大の益となるでしょうよ。。。
PEラインの価格について
細ければ細いほど高くなるのがPEラインの価格です。平均して、1号のPEライン(150mほど)で1700円程度が平均価格だと思ってください(執筆時現在)。
また”安かろう悪かろう”ではないですが、あまりにも安価な海外メーカーのPEラインは品質が悪いです。後述しますが悪い、というよりはバラつきが半端ないです。
PEラインは消耗品なので、そこまで高いものを買う必要はないと思います。しかし、ある程度の価格がないと信頼性に欠けるので、あまりにも安いPEラインには注意しましょうね。
PEライン おすすめランキング 15選
それでは、おすすめPEラインをランキング形式で紹介していきます。
1位:ピットブル 4本編み:SHIMANO
号数 | 0.4 ~ 2 号 |
強度 lb.(kg) | 8.6~38.7lb.(3.9~17.6kg) |
長さ | 150m |
編み数 | 4 |
カラー | ライムグリーン スーパーブルー |
備考 | Amazonランキング1位(PEライン部門) |
2位:シーガーPE X8:クレハ(KUREHA)
号数 | 0.6 ~ 5号 |
強度 lb.(kg) | 14~78lb.(6.4~35.4kg) |
長さ | 200m |
編み数 | 8 |
カラー | マルチ (10m毎に橙・青・赤・緑・紫) |
備考 |
3位:ラピノヴァX マルチゲーム 150m 4本編み:Rapala(ラパラ)
号数 | 0.6 ~ 3号 |
強度 lb.(kg) | 13.9~39.6lb.(6.3~18kg) |
長さ | 150m |
編み数 | 4 |
カラー | ライムグリーン ピンク |
備考 | 師匠愛用PEライン |
4位:ピットブル 8本編み:SHIMANO
号数 | 0.6 ~ 2号 |
強度 lb.(kg) | 14.5~42.8lb.(6.6~19.4kg) |
長さ | 200m |
編み数 | 8 |
カラー | ライムグリーン スーパーブルー |
備考 |
5位:ハードコア PEライン X8:DUEL(デュエル)
6位:エックスブレイドX4アップグレード:YGK(よつあみ)
号数 | 0.25 ~ 1.5号 |
強度 lb.(kg) | 5~25lb.(2.3~11.3kg) |
長さ | 100/150/200/300m |
編み数 | 4 |
カラー | ウルゲソピンクマーク |
備考 | 最近、価格が急上昇した |
7位:エックスブレイドX8 スーパーシグマン:YGK(よつあみ)
号数 | 0.6 ~ 3号 |
強度 lb.(kg) | 14~50lb.(6.4~22.7kg) |
長さ | 200m |
編み数 | 8 |
カラー | 5カラー |
備考 |
8位:シーガー R18 完全シーバス :クレハ(KUREHA)
号数 | 0.8 ~ 1.5号 |
強度 lb.(kg) | 15~27lb.(6.8~12.3kg) |
長さ | 200m |
編み数 | 8 |
カラー | フラッシュグリーン |
備考 |
9位:ハードコア PEライン X4 PRO:DUEL(デュエル)
号数 | 0.4 ~ 2号 |
強度 lb.(kg) | 8~30lb.(3.6~13kg) |
長さ | 200m |
編み数 | 4 |
カラー | マルチカラー (10m×5色) |
備考 |
原糸には世界的ブランド・東洋紡のポリエチレン繊維「IZANAS」を採用されています。マイクロピッチプレイデッド加工にて密に編みあげ、特殊な熱処理を行うことで原糸一本一本を密着させ、これにより真円性が高まるとともに、従来PEでは実現できなかったハリとコシが生まれ、弱点であった耐摩耗性を大幅に向上しました。シリコンコーティングによって、耐摩耗性もUPされていたりします。
10位: シーガーPEX8 LURE EDITION:クレハ(KUREHA)
号数 | 0.6 ~ 2号 |
強度 lb.(kg) | 14~35lb.(6.4~15.9kg) |
長さ | 150/200m |
編み数 | 8 |
カラー | パッションピンク |
備考 |
11位: PEライン UVFモアザンデュラセンサー8ブレイド+Si:ダイワ(DAIWA)
号数 | 0.6 ~ 2号 |
強度 lb.(kg) | 11~35lb.(4.8~16kg) |
長さ | 150/200m |
編み数 | 8 |
カラー | ライムグリーン |
備考 |
12位:弾丸ブレイド 4本編み:メジャークラフト
号数 | 0.6 ~ 2号 |
強度 lb.(kg) | 12~30lb.(5.4~13.6kg) |
長さ | 150m |
編み数 | 4 |
カラー | グリーン |
備考 |
表面コーティングによる適度なハリを持たせることで、あらゆる釣りに対応し、ガイドへの糸絡みなどライントラブルを軽減。初心者でも使いやすい仕様になっています。
13位:ゴーセン ルーツ PE*4:ゴーセン
号数 | 0.6 ~ 2号 |
強度 lb.(kg) | 12~31lb.(5.4~14.5kg) |
長さ | 150/200m |
編み数 | 4 |
カラー | ライトグリーン |
備考 |
14位:VARIVAS(バリバス) PEライン マックスパワー X8 :MORRIS
号数 | 0.6 ~ 2号 |
強度 lb.(kg) | 14.5~33lb.(6.6~15kg) |
長さ | 200m |
編み数 | 8 |
カラー | ホワイト |
備考 |
15位: PEライン PEレジンシェラー :ヤマトヨテグス(YAMATOYO)
号数 | 0.6 ~ 4号 |
強度 lb.(kg) | 10~45lb.(3.9~17.6kg) |
長さ | 150m |
編み数 | 4 |
カラー | オレンジ ブルー |
備考 |
絶対におすすめしないPEライン
PEライン 4編:Ashconfish
号数 | 0.4 ~ 10号 |
強度 lb.(kg) | 8~120lb.(3.6~54kg) |
長さ | 150~1000m |
編み数 | 4 |
カラー | たくさん |
備考 | 粗悪な海外メーカーの見本 Amazon ベストセラー 『レディースショートパンツ』部門 |
総括:
PEラインの選び方・おすすめランキング
以上、PEラインの(基本的な)選び方と、おすすめランキングについてでした。
序盤、PEの選び方で結構 細かく説明してしまいましたが、それほどこだわらなくても全然OKです。というかこだわりだしたらキリがないです。ライン選びは宗教なんて言われるくらい奥が深いPEラインです。最初のうちから考えすぎると時間を無駄にしかねません。
紹介した通り、1500円前後でも十分な性能を誇るPEラインを購入できます。ある程度の性能(細さ・強度)があれば、あとはカラーで選ぶという考えもアリです。なんだかんだ、見た目がパリッとすると気持ちも入ります。
筆者は単細胞なので
つって安直に購入したPEライン(ピットブルの4つ編み1.2号)でガンガン良い型の魚 釣ってます。
あまり考えすぎないで大丈夫ですよ。
今回の記事が、あなたのお眼鏡に合うPEラインを購入する手助けになれば幸甚に尽きます。
それでは