
こんにちは。悲惨なタイトルになってしまったけど「連ちゃんパパ」を読んだ多くの方が共感できることだと思う。僕自身、他人にクズなんて言える身分ではないんだけど、流石にこれはクズなんじゃないかと思ったので取り上げた次第。絵柄がほんわかしてるだけでウシジマくんに負けず劣らずなアングラ作品。
そんな漫画なんだけど、どういうわけか最近 流行っている。しかし流行っているからといって「名作!」なんて称賛されているわけではなく、賛否が分かれているワケでも全くなく、
「こんなクズ描こうと思ってもなかなか描けんぞ…」
「どんな作者が描いてんだよコレ…」
「3話目で読む気が失せました」
「スナック菓子感覚で摂取できる地獄」
「基本的倫理観の欠如、道徳の損失」
「吐き気を催す邪悪と他人を巻き込んで不幸にする真の邪悪を描き切った作品」
と、ほぼ全員が主人公夫婦の純度の高いドクズさに恐々する珍しい漫画だ。クズっぷりが見事な作品は他にもあるが、"連ちゃんパパ"と"今どきのイケメンサイコパスがヒャッハー!"する作品では日本のホラー映画と海外のホラー映画の如き違いがある。
まじでなんで流行ってんだこの漫画?という疑問は
ってな感じで、なかなか見られない主人公一同のクズっぷりを堪能している人が多いんじゃないか? ってかそれ以外に見所あるか?主人公がクズ過ぎて堪能する前にリタイヤする人も少ないけど、多くの人はゴテゴテしてない絵柄、読みやすい構図で驚くほどのクズっぷりの「連ちゃんパパ」を読み進めたんだと思う。おくすりのめたねで毒薬飲まされた気分。お疲れ様。後味はどうだろう?真面目に生きようってなるよな
ってことで今回は「連ちゃんパパ」について。ちなみに「連ちゃん」とは大当たりが連続する「連荘」のパチンカス用語である。
連ちゃんパパ
それじゃあまずは「連ちゃんパパ」のあらすじでも紹介しよう。
こちらが連ちゃんパパ。日乃本進(34)。反面教師高校教師だ。

こちらが連ちゃんママ。日乃本雅子。専業主婦。

こちらが作中屈指の不幸人物、連ちゃん夫婦の一人息子、浩司くんだ。

ある日、あまりにも家庭に無関心、さらには「いってらっしゃ~い!」と声をかけても一切無視という無愛想な連ちゃんパパに愛想を尽かし、家出してしまう。

矢継ぎ早に借金取りと名乗る大柄な男が家に乗り込んできて、ママが300万円の借金をしていたことが分かり…
というのが「連ちゃんパパ」のあらすじだ。すまん、大雑把になってしまったけど正直「さぁ、お次はどんなクズ行動に出るんだ?」と、登場人物(主に連ちゃん夫婦)のはちゃめちゃな行動に関心がいってしまったのでストーリーは良く分からなんだ。つっても、そんな筋だったストーリーはなかったと思うよ。ただの平凡なパチンカス夫婦が(周りを巻き込んで)ずぶずぶと泥沼にハマっていく過程を描いてた感じだった。
ちなみに掲載誌は「パチプロ7」っていうパチンコ雑誌。よく編集がOK出したな。下手すると金づる読者達が目を覚ましかねなかったぞ。
ドクズ!連ちゃんパパ
本作1、2位を争うクズが連ちゃんパパこと日乃本進(34)だ。
そんなわけで家出した雅子を探しに鎌倉まで行くことを決意するも、預金はすべてママが引き落としてしまったようでお金がない。仕方ないので息子 浩司くんがお年玉やお小遣いを一生懸命貯めた預金を当てにしていざ、鎌倉へGO!

ママ探しは難航するも京都にてようやくママの姿が!でもアレ?なにやら男と同行してるみたいだぞ?
その男とママが宿泊しているという旅館に行って、部屋をノック。しかし反応がない… 仕方ないので中に入ってみると…

なんとパチ屋で知り合った男と旅打ち(旅しながらパチンコ打つという何が楽しいのか分からない旅行的な何か)をしているという。
息子も付いてきてる。日乃本進(34)自身も悪かったと謝り、間男になじられながらもなんとか説得。

一旦は帰るといったママ(以降 雅子と呼ぶ)だったが…

再び逃亡…
待っている連ちゃん親子の悲しさよ。

ここまでは日乃本進(34)はそこまでクズではなかった。警察から借りたお金でパチンコを打ってしまっただけで、そこまでクズじゃない。打ったのも息子の思い付きに付き合っただけだったしな。
しかたないので東京のアパートに帰って再出発!といきたいところだったが無断欠勤を続けたパパは学校を追放。知人に頼んで斡旋してもらった塾講師もすぐにクビ。ママに捨てられたし、お父さんには嫌われてると考えた息子は全然 口をきいてくれなくなってしまった。
さぁ連ちゃんパパ、どうするんだ?!

………
息子浩司は家で

こんなこと言い出す有様なのに日乃本進(34)は

子供を放っておいてパチ屋で知り合った女のアパートで朝を迎えたりしてる。
女の羽振りが良く、毎回 金をせびるようになった日乃本進(なお、パチンコでスる模様)。取り立て屋の調べによると結婚歴もなく、勤務先でも良くやってる模様。なんでそんな女の人がパパに惚れたんだろう?
うるせーよ。
その女に結婚をちらつかせると、どういうわけか承諾、同居を提案してくれたので、雅子と住んでいたアパートを売り払って新居に引っ越すことになった。が、浩司くんはなかなかOKを出さない。連ちゃんパパは既に嫌われてしまったようで口もろくにきいてくれない。
しかたないのでよく家に取り立てにくる取り立て屋に説得を頼む。
結果OK。信頼度は既に取り立て屋さん≩パパ。
で、早速 新居に引っ越そうとするが直前、女が勤め先の銀行で不正に金を横領していることが発覚。パパ大慌てでアワアワするも新居には移れないし(パパは金がない)、元々住んでたアパートはすでに退去しちゃった(普段から家賃を滞納していたので大家さんはパパが嫌い)。
どうする、連ちゃんパパ?!

取り立て屋さん宅に突撃。ここに住まわせてください!と直談判。
で、もちろん拒否されるも子供の前で子供のように駄々をこねて居座ろうとするパパ。

寛大な取り立て屋さん、なんとか承諾してくれる。なんでこの人取り立て屋なんてしてるんだろ、花屋とか犬猫病院の方が合ってるだろ、とか思ったけど よく考えたらこの取り立て屋も殺人未遂とか恐喝など普通にしてるからな。連ちゃんパパ読んでると善人のハードルが地面にめり込むから不思議。
そのころの浩司君はというと、通っている学校で借金があること&お母さんが他に男を作って逃げたことがバレてしまい、誰にも相手されなくなってしまった。連ちゃんパパは『気にするな!』と無神経かつ無遠慮に励ますが、浩司君は気にする模様。
こんなめちゃくちゃ辛いことを言わせているが、パパの関心はそこではなかった。
そしてパパは気が付く。子供は学校での世間体を気にすることに…

そこからのパパは、債務者の子供を執拗に狙い始める。
(空白)

なにをしてるんだ連ちゃんパパ?!