色々な釣りがしたい!
という方におすすめなのがバーサタイルなベイトリールです。
は、なんて…?
バーサタイル…?
なんで英語…??
バーサタイル(versatile)とは「多才な」という意味を持ちます。釣り業界では、色々となんでもできるものに対して言われている語句であり、SLX DC XTもバーサタイルに分類されます。なんでもかんでもカタカナ、めんどくせぇよな…みんながみんな横文字大好きバサーじゃないっつーの…。
思いっきり本題から逸れましたが、今回は、実際にSLX DC XTにて実釣を重ねた筆者のインプレ評価をまとめていきます。特に使用感については詳しく後述していくので、悩まれている方は参考にしてみてくださいませ!
もくじ
そもそもどんなリール?
シマノ SLX DC XT
スペックざっくりと
SLX DC XT
公式アイテムページ | シマノ(SHIMANO) |
モデル(品番) | 70/71HG |
自重 | 195 |
ナイロン糸巻量(lb-m) | 12-100,14-90,16-80,20-65 |
スプール径(㎜)/幅(㎜) | 33/21 |
ギア比 | 7.4 |
おすすめ度 |
4.95
|
目を見張る飛びと対バックラッシュ性能
軽量ルアーからビッグベイトまでカバーするテクニカルバーサタイルモデルです。洗練されたロープロボディに、カルカッタコンクエストDCで評価の高いI-DC5ユニットをインストール。遠投性能、対バックラッシュ性能に優れ、風などの気象条件に強いDCの特性に一層の磨きが掛かりました。スプールは超極薄のマグナムライトスプールⅢを採用。低慣性に由来するクイックな回転の立ち上がりは、とりわけ軽量ルアーにおいて威力を発揮し、狭いオーバーハングの下へも低い弾道で意のままにルアーを撃ち込むことが可能です。駆動中枢にはマイクロモジュールギアを配置。滑らかかつパワフルな巻き上げと3つのギア比バリエーションにより、マキモノから撃ちモノまであらゆるルアーにマッチします。
SLX DC XT(70HG)
搭載テクノロジー
搭載テクノロジーは以下の通り。
HAGANEボディ&ギア
金属加工技術を生かして真に使い込める製品を作るシマノの設計思想です。
過酷な状況でも安心して使い続けられるタフに、感性を刺激する精緻な巻き心地と操作感を得られます。
I-DC5
バックラッシュ防止
のため、重要な役割を果たすのがI-DC5。
3モードの内部ダイヤルに加え、5段階の外部ダイヤルでセレクト。4極着磁リング磁石によりバックラッシュを抑え適切なブレーキを実現しました。ちなみに2023年SLX DCのブレーキはI-DC4と、ブレーキ自体はSLX DC XTの方が上等だったりします。最新の機種が最良とは限らないのかもしれませんね。
マグナムライトスプールⅢ
軽くて強い"飛ぶ"スプール
と名高いマグナムライトスプールが搭載されたSLX DC XT。キャスティング性能を左右するスプールの慣性モーメント。開発ではその減少を目的にスプール胴径へのブランキングや薄肉化を行われたそうですが、第二世代マグナムライトスプールでは、これまで技術的に不可能とされてきたスプール側面への穴開けに成功。シマノ比で慣性モーメントの約10%ダウンを達成し、大幅な飛距離アップを実現しています。
マイクロモジュールギア
小型精密ギアが密にかみ合う新型駆動システム
のマイクロモジュールギアが搭載されており、巻き心地は抜群。かつて体験したことのない"シルキー"な巻きごこちとも形容されるような具合です。ちなみに従来のギアとの振動比較すると、振動レベルは半分以下(シマノ比)であり、またかみ合う歯数が増えたことにより従来ギアを凌ぐ強度も確保しているとのこと。滑らかなフィーリングと強さを両立したシマノ独自のギアシステムです。
外部のブレーキダイアル
手軽に5段階のブレーキ調整が可能
な外部ダイヤルが搭載。
滅多なことでズレないように、下部についているのもグッド。ちなみに内部ダイヤルではナイロン(N)、フロロカーボン(F)、PEライン(P)が可能です。
スーパーフリースプール
ガタつきを抑え、スプールフリー性能を極限まで軽くしたシステムとのこと。
高い操作性と飛距離!
SLX DC XT 実釣インプレ
筆者の直感的にインプレ評価すると、フリーレンのED(miletの「Anytime Anywhere」)です。色々と心地良いんです。
…は?
意味わからん
それでは実際にシマノ SLX DC XTで実釣してみてのインプレ評価をまとめていきます。参考までにどうぞ。
『バックラッシュ防止性能』について
多分、ベイトリール初めての場合は普通にバックラッシュします。
え、どこのインプレでもバックラッシュはしないって書いてあったんだけど…?
いや、したんだけど…?
というかベイトリールの構造上、バックラッシュをしないなんてことは不可能です。どんな名リールでも設定があべこべだったらトラブります。まぁまず初心者の方はバックラッシュするでしょう。
数回投げたら設定も分かると思いますが、あくまでPEラインを使う場合は、初心者の方は注意。ブレーキ設定は4が一番強いので、最初は強めから試してみてね。
PEの糸巻量は1.5号-150mくらい
ちなみに使っているPEライン1.5号-150m。
上の通り、シマノの糸巻量計算ツールに基づいて巻いてみました。
どの号数を、どのくらい巻けばいいのか分からないんだけど…?
という方は是非 シマノカスタマーページにある「糸巻量計算ツール」なんかを使うと間違いなさそうです。
あ、ナイロンラインは大丈夫
ちなみにナイロンラインでもバックラッシュすんの?
皆無です。ナイロンとかならバックラッシュは皆無と言っても良いでしょう。あ、ちなみにPEでバックラッシュしても、修復不可能なくらいにはならなかったので安心してくれて大丈夫です。
『飛距離』について
高飛距離&爽快なキャスト音
が気持ち良いSLX DC XTでした。スピニングリールをメインで使っている筆者としては新鮮で、DCブレーキ搭載リール特有の音が気持ち良かったです。投げるたびにミ”ーーーーン!。これぞベイトリールって感じ。
飛距離も素晴らしく良いです。
え、スピニングリールの方が絶対 飛ばしやすいでしょ…?
と思われる方もいるかもしれません。
が、こと筆者の体感的には、ベイトリールの方が『飛距離』だけ考えるのであれば出しやすかったです。もちろん先述したようなバックラッシュ等を考えると一長一短なのは間違いないですが、流石に遠投世界記録がベイトリールによるものなのは伊達じゃない。
でも設定が面倒なんだよなぁ…
という方でも、使っているうちにブレーキ設定にも慣れて、良く飛ぶようになるでしょう。正直、筆者も最初「は?全然飛ばねーじゃん売ろっかな…?」と思ってたけど、ブレーキ調整に慣れてきたあたりから気持ちイイくらい飛ぶようになったぞ。
『扱いやすいルアーウェイト』について
7g~28gくらいの
が投げやすく、飛距離も良く出ました。
それ以上に重いルアーも投げられましたが、自重の分 飛距離も出たか?と考えると微妙なところ。いろいろ考えると使い勝手が良く&飛距離も出るのは18g前後のルアーでした。やはりMGLⅢスプールとI-DC5ユニットが搭載されているのが大きく、アベレージサイズのルアーなら色々扱えて、なおかつ飛距離アップが期待できるのは素晴らしいです。
おかっぱりシーバスやチヌ、ヒラメやロックフィッシュなど、色々な魚種相手に使えるバーサタイルなベイトリールなのは間違いないです。バス釣りで使われるロングビルミノーやビッグベイト、アンブレラリグなど大きくて空気抵抗の大きいルアーでもトラブルなくキャストできるとのことでした。
5g以下は無理!飛ばない!
アジングやメバリングのような3g以下のルアーを投げるような釣りには超使えないので注意。
筆者が下手なだけじゃないの…?
いや!マジで無理だから!
いくらブレーキ設定を最弱の1にセットしたりしても、まったく飛ばせません。足場が高い堤防の場合、なんとか投げられたとしても途中、失速しだ瞬間に「カンッ!」とブレーキがかかるのでキャストが全く安定しません。
厳密に何gまで投げられる設定なのかは知りませんが、筆者の体感的には5g以下は無理に等しく、3gは確実に投げきれません。素直にベイトフィネスを使うか、スピニングリールで代行した方が良いでしょう。
筆者は貧乏性なので、「せっかく買ったんだから使ってみたい…」と粘り、重めのフロートリグを使って何とかライトゲームもやってますが、ライトゲームってこんなんじゃないよなぁ…しみじみ思っています。
様々な魚種を狙えるバーサタイルベイトリールですが、ライトゲーム(アジ・メバル)は超厳しいので初心者の方は注意してね。
『剛性・耐久力』について
耐久力・剛性はまったく問題ない
ように感じたSLX DC XTでした。
流石はHAGANEボディ。ゆがみやねじれに強いという評価の通り、アルミ・マグネシウムとか軽量・高剛性の金属で構成されてるらしく、ボートシーバスのような、平均70UPが次々に釣れるような状況でもまったく問題なく使い続けることができるでしょう。
さすがに船釣り・中型以上の青物が立て続けに釣れるような場面には他のリールを検討した方が良いかもですが、2㎏程度のカンパチなら剛性・強度面での心配はなさそうです。実際、今に至るまで故障もなく快適に使えています。
『自重』について
自重は195gと比較的軽い
ので、8~9フィート前後のロッドに適している気がします。
筆者が合わせて使っているのはダイワのソルティスト84Mですが、堤防ルアーフィッシングがと~~っても快適に楽しめています。先述の通り、ラインはPE1.5号を巻いているので45㎝くらいのヒラメなら抜き上げも超安心。
『巻き心地』について
滑らかな巻き心地
も良かったSLX DC XTでした。人によっては
ベアリングを変えたりしないと巻き心地が悪いよ
というレビューもありましたが、個人的には全く気にならない、というか普通に良いジャン…、っていう具合。いくつものベイトリールを使い比べ、使い込んだようなマニアの方からすると更に改善の余地があるそうですが、あくまでスピニングと併用してベイトも使いたい人にとっては快適そのものでしょう。巻き心地、普通に良かったよ。
、
堤防ナイトゲームに必須なスローリトリーブ(ゆっくり巻き)も快適に行えました。
価格(25000円)に見合ってる?
筆者にとって25000円(購入時の値段)は致死額です。
友達は次々に昇進したり転職して年収が大幅アップしてる中、「おっ!このカップラーメン安い!え、刺身も!?」と、雨天20時頃のスーパーで特化品を買い漁って満足に浸るような貧乏な筆者です。25000円は家賃にも匹敵する価格であり、とても手に入れやすい価格ではないのです。
しかし、そんな25000円を
まぁ、色々な釣りに何年も使えるし…!
と思わせてくれるくらいには納得のいくSLX DC XTだったと思います。性能は本文で述べたように文句なしに扱いやすかったですし、デザインも落ち着いていて良かったし、なにより快適に釣りが楽しめるのは何事にも代えがたいですしね。
シマノ SLX DC XT
モデルの選び方
ラインナップが豊富なのも嬉しいSLX DC XTですが、執筆時現在、モデルが全部で6種類。
どれを選べばいいのか分からないんだけど……
という方もいらっしゃるでしょう。
SLX DC XTでは各モデル、スプール径や糸巻量、ハンドル長さは一緒です。違いと言えばギア比(それに伴う最大巻上長)です。
おすすめはどれなの?
と言われると非常に難しいです。最終的には『好み』だと思いますからね。それでも一応 選び方の基礎みたいなのはあるので、かんたんに紹介させていただきます。
SLX DC XT 70/71
モデル | 70(右)/71(左) |
ギア比 | 6.2 |
最大ドラグ力 | 5.5(㎏) |
自重 | 195g |
糸巻量(ナイロン) | 12-100, 14-90, 16-80, 20-65 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) |
64 |
ハイギアをゆっくり巻くよりも、ノーマルを普通に巻いてる方が安定していて良い、というレビューにも分かる通り、
ルアーは低速でゆっくり巻くことが多い
という方におすすめのノーマルモデルです。
SLX DC XT 70HG/71HG
モデル | 70HG(右)/71HG(左) |
ギア比 | 7.4 |
最大ドラグ力 | 5.5(㎏) |
自重 | 195g |
糸巻量(ナイロン) | 12-100, 14-90, 16-80, 20-65 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) |
77 |
よく分からんけど、色々な釣りをやってみたい
という方におすすめのハイギアモデルです。
岸釣りでは基本的に色々なことができるハイギアモデルが良く選ばれています。
SLX DC XT 70XG/71XG
モデル | 70XG(右)/71XG(左) |
ギア比 | 8.1 |
最大ドラグ力 | 5.5(㎏) |
自重 | 195g |
糸巻量(ナイロン) | 12-100, 14-90, 16-80, 20-65 |
最大巻上長(cm/ハンドル1回転) |
84 |
ピンポイントを撃つ釣りがしたい
という方にはエクストラハイギアがおすすめでしょう。
魚が潜んでそうな一か所をポイントを撃ち、すぐに回収するような釣りを楽しむ方はギア比が高いモデルだと色々と楽です。
色々できるバーサタイルベイトリール!
SLX DC XT インプレ総括
そこそこ良いモノを選びたい!
という方におすすめなSLX DC XTでした。
本文を総括すると、
- 落ち着いて飽きないるデザイン
- 滑らかな巻き心地&ブレーキ性能
- 色々な使い方が出来る汎用性
がオススメポイント。価格は2万円以上とお高いですが、やはりそれ相応に高い実釣性能があります。海釣りではシーバスやチヌ、ヒラメや根魚など、色々な魚種を狙うことができるので、
海釣り用のベイトリール、どれがいいかなぁ…
という方は、色々なスタイルの釣りを楽しめるSLX DC XTを是非 検討してみてくださいませ!
それでは!
こちらも読まれてます