中央アジアを舞台に、さまざまな結婚模様を描き連ねていく『乙嫁語り』。
撮影の旅を続けるスミス一行は、アニスとシーリーンが暮らす町へと戻ってきました。「何もやることがない一日」を描いた前後編、
「猫」や「髪」、「風呂」に「手紙」の漫画など、大小さまざまな9篇の作品を収録。
ロシア軍の南下がうわさされるなか、スミスの旅路に幸あらんことを!引用:Amazon
今回は、そんな乙嫁語り12巻について紹介させていただく。
タイトルにもある通り、ネタバレ・画バレを含むぞ。
簡単にあらすじ紹介、面白かったところの紹介をサラっとするだけなので、キャラの言動一つ一つを丁寧に文字に起こしたようなネタバレ記事をご期待の方には、申し訳ないがご期待に沿えないからブラウザバックしよう。
ではではまとめていく。
乙嫁語り 12巻 各話あらすじ
【ネタバレ・画バレ含む】
それでは乙嫁語り12巻の各話 大まかなあらすじについてまとめていくよ。
何度も言うように、マンガの面白さを抜くようなネタバレはしないように細心の注意を払ってまとめているけど、ネタバレはネタバレ。魅力を伝えるには絵が最良だと思って付けているので、『真っ白な状態で読みたい』という人はここでブラウザバックだ。これが最終忠告ぞ!
第78 & 79話 閑暇
旅をしていても、していなくても、何かの折にポッカリと時間が空いてしまうのは往々にしてあることだ。
ということで78話、79話は一休み回。
特に話が進むわけでもなく各登場人物の暇を持て余した場面を描いていた。
ストーリー進行に関係なくなったと思われたライラ&レイリパートだったり、
シーリーン&アニスパート
等の日常。
これまでの旅行記や冒険譚的ストーリーではないけれど、いつもの如く装飾品やキャラの表情など細部まで丁寧に描かれていた。
個人的に心に残ったのはカルルク&アゼルパート。
カルルクが思い悩んで質問に答えるアゼルが恰好良かった。
言葉って、誰が言うかも重要だよな。
第80話 サモサ
僕自身、すっかり忘れていたけど『サモサ』とはパリアさんの飼い始めた猫の名前。
名前の由来について調べてみたんだけど、インドらへんの料理くらいしかヒットしなかった。
ペルシア語で三角形を意味する『サンボサグ(
で、80話はそんな猫『サモサ』の回だった。
第81話 髪
これまで特にはフォーカスを当てられることのなかったユスフとセイレケ回。
名前だけ聞いても『そんなキャラいたっけ?』という僕だったので、読者諸君にも簡単な説明しておくけど、
こちらがユスフ。
カルルクの頼れる兄貴分、という印象の彼はカルルクにとっては姉婿。
で、こちらがカルルクの姉 セイレケ
現在でも敬虔なイスラム教徒の女性達はヒジャブやニカブという服装で顔、そして髪の毛を隠している。
『美しいところは人に見せないように』というイスラム教の教えを守るセイレケ。
そんな彼女のキレイな髪を見ることができる、という文字にするとやや背徳的に聞こえる第81話だった。
第82話 巡礼
道中、子供達に呼び止められたスミスさん一行。
なんでも悲願とも言われる聖地巡礼を達成した人がいるらしく、彼等の村に招かれる。
知らない人でも招いて一緒にお祝いする、って良い文化だよね。上手く言葉にできないけど、なんというか心が温まる。
記念に、ということでスミスさん。巡礼者とその親族たちの写真を撮ることにした。
珍しい写真機に興味津々な子供達。3年前は東南アジアとかでも小さな町なら一眼レフカメラを構えていると子供たちが自然と寄ってきたもんだけど、今でもそうなのかしらん。
写真撮影をされた巡礼者が自分の写真を見たときのリアクション、表情も興味深かった。何を思ったんだろうね。
それ以外にもスミスさんが何故 遠く離れた中央アジアに来たのかも解説された82話だった。
ちょっと上のコマだと小難しく聞こえるけど、理由としてはとてもシンプルなものだった。
第83話 ペルシアの夜に
再びペルシアに訪れたスミスさん一行。
12巻は特にストーリーが進展することなく、ゆったりとした時間の流れを経験できるんだけど、アニス&シーリーンの住むペルシア回は特にそれらを感じられる気がする。
滅多に人前に出ないアニス&シーリーン、遠路はるばるスミスさんを探して追ってきたタラスさんとのしっとりとした異文化交流も堪能できる素晴らしい回だった。
そして、毎度のことながら
とんでもなく綺麗な見開き。
画力、ってのが何を指すのか分からないけど、森薫は何かの能力値が確実に限界突破してると思う。
漫画、そして文化、どちらも常軌を逸するほど好きじゃなきゃ描けないような83話。森薫マジでスゴイ。上の画を描くのに何時間、何日かけたんだろう…