初期には「青のオーストラリア」みたいに間違えてる人がちらほら見受けられたが現在ではコミックスの累計発行部数は50万部を超した裏サンデーの看板作品。それが『青のオーケストラ』である。
今回はその5巻についてパパっとおさらいできるように、そして青のオーケストラを読んだことのない人には魅力が十二分に伝わるように紹介させていただきたい。
ネタバレを含む、とあるけど、そこまで詳細なネタバレをするつもりはないので注意だ。一言一句 説明しているネタバレサイトもあるが、それは僕の基準ではネタバレというレベルではないのでな。漫画村とさして変わらんだろ。そういったものをご所望の方には申し訳ないがご期待には添えかねる。
そういうわけで作品の面白さを抜くようなネタバレはしていないつもりだが、画付きで紹介するので苦手な人はここらでブラウザバック頼みます。
もくじ
青のオーケストラ5巻 各話あらすじ
【ネタバレ・画バレ含む】
それでは青のオーケストラ5巻の各話 大まかなあらすじについてまとめていくよ。
何度も言うように、マンガの面白さを抜くようなネタバレはしないように細心の注意を払ってまとめているけど、ネタバレはネタバレ。魅力が伝わるには絵が最良だと思って付けているので、『真っ白な状態で読みたい』という人はここでブラウザバックだ。これが最終忠告ぞ!
29曲(29話) 子供
お母さんには『やりたいことをやりなさい』と言ってもらった青野だが、まだ気持ちは晴れない。
それどころ自分がヴァイオリンを弾くほど周りが不幸になるような気さえする。
思い悩んだまま街をぶらついていた時に偶然会ったのが
中学校の時の恩師 武田先生だった。
どうしようもない、と行き詰っていた青野。多少 乱暴にも自分のペースに巻き込む武田先生と話しているうちに徐々に自分の本当の気持ちが見えてきて…
というような29話だった。
30曲(30話) 君として
思い悩む原因の一つとなった佐伯に対して青野は『今から会えるか?』と呼びかける。
率直に自分の意見を言う青野。
それに対して、ただ謝る佐伯に納得がいかないようで珍しく青野は声を荒げる。
どうにも自分にばかり非があると思う佐伯。青野はライバルだと思っていたヤツ、それも嫉妬してしまうほど素晴らしい演奏をする佐伯が自身の価値を見出せないような言動が気に食わないようだった。
ある佐伯の一言が、どうしても受け入れられず、ついには掴みかかる青野。
個人的な5巻の神回は、この30話『君として』である。圧倒的画力、読了感が凄まじく、僕自身 心の琴線に触れられて途中から視界がぼやけて仕方なかった。圧巻の30話だった。
31曲(31話) 走り出す
秋音の心配をよそに、翌日はしっかりと部活に来た青野。
無断欠席をしてしまったこともあり、鮎川先生に怒られるかと思いきや、それほど怒られずに気遣われる青野だった。
そして、『新世界より』第4楽章の練習が始まった。
同じ楽章の練習が続いて飽きていた羽鳥先輩。
特に好きな第4楽章ということもあって気合が入っていた彼だったが目にしたのは…
という回だった。
ちなみに演奏された曲はこんな感じ
演奏された『新世界より』第4楽章はこんな感じ。
きっと皆も聞いたことがあると思う。非常に力強い曲である。
作曲者のドヴォルザークは1891年にニューヨークに旅立つ。音楽の為かと思いきや、その大半はアメリカの鉄道を体験するためだったという逸話があるくらい鉄オタのドヴォルザーク。
『新世界より』自体、結構 鉄道を表すような要素があるようで、第3楽章の3拍子は『シュッポッポ、シュッポッポ』という感じで少し喘ぎ気味の蒸気機関車のようだという意見ある。
そんな『新世界より』第4楽章は動き出す重い動輪に始まって、全体が蒸気機関車や汽車の描写に満ちており、風を切る音、ドラフトの音、シリンダーの音、吐きだす蒸気などが表現されている。そうだ。
蒸気が噴き出す音、車輪が力強く路線を叩きつける音、荒涼とした大地を行く機関車のような壮大さを感じる第4楽曲だ。是非聞いてみてほしい。漫画がより面白くなること間違いなしだ。
32曲(32話) 夏の居場所
立石部長回。
3年生の部長は今年の夏がオーケストラ部としては最後の活動になる。
あまり馴染みのない部長の回だったので、最初は少々 戸惑った(というか最初は秋音だと思ってた)。
夏祭りや海などに行きたいけど、夏期講習に追われたりといった部長の私生活が良かった。夏の予備校帰りって、今になってみれば思い出だな。河合塾の誰もいなくなった教室を思い出したわ。
そんな何気ない部長の日常回。
学生生活から数年経った僕のような読者はグッとくると思う。そんな回だった。
33曲(33話) 夜風
いつもの5人は夏祭りに出向くことに。
練習会や青野の葛藤回などで張り詰めた緊張が揺らいだ良回。僕としては待望の青野と小桜ちゃんと絡みがあっただけで満足だった。勝ちヒロインになりますように…!
あまり触れられていなかった山田の過去話もあった。
お山の大将であった山田の自信をことごとくへし折ったのが…
しかし、そんな強烈な挫折を経験しても、音楽をやめなかった山田。そんな彼が放った一言がまた素晴らしかった。なにかで失敗した人は感涙しかねない名言だった。是非 本編で読んでみてほしい。
そして佐伯の変化にも注目すべき回だった。
青野との本心でのぶつかり合いから佐伯の中で、ある気持ちの変化が起こったようで…