スプールエッジに傷がッ!!
と、絶望に打ちひしがれている皆さん。どうぞご安心ください。この前 キンキンのコンクリートの上に3年前から使い込んでいる愛用リールを落下させてしまい、深くエグイ傷をいれてしまった筆者ですが
とプロフェッショナル(ルアーとか自作してる)釣り仲間。よほどの傷じゃないかぎりはスプールエッジの傷は自分で修理できるようなンです。
というワケで今回はスプールエッジの傷について。
- 傷が与える影響
- スプールエッジ傷 修理に必要な道具
- 実際の修理方法
の順番にまとめていきます。
もくじ
ちょっとくらい平気?
スプールエッジ傷の影響
まずはスプールエッジの傷の影響について紹介しておきます。
スプールエッジ傷の影響①:
ライン(糸)が切れやすくなる
と思うようなスプールエッジの傷でもライントラブルに直結。キャスト時などでラインが放出される際にもダメージが蓄積されます。
ライン(特にPEライン)は繊細です。サーフ等で重いルアーを投げる方は高切れ、ランカーシーバス等を相手にしている方は、白熱のファイト中に『ブチッ…!』とラインブレイクすることに繋がります。どちらとも経験した筆者からすると、爪が引っかかるようなスプールエッジの深い傷は早急に修理した方が良いと強くオススメしたいです。
スプールエッジ傷の影響②:
ライントラブルの増加
傷の程度にもよりますが、指で触ってバリ(引っ掛かり)を感じるようなスプールエッジの深い傷は、キャスト時にラインに触れるためライントラブルの要因にもなります。
何度も言いますが、傷の程度によります。
アジングなどの繊細な釣りをしている方は要注意で、ライントラブルの他、飛距離ダウンなど様々な影響が出るようです。
スプールエッジ傷の修理に必要なモノ
スプールエッジの傷の修理に必要なモノは上のような感じ。
それぞれ、簡単に紹介していきます。
耐水ペーパー
スプールエッジ傷の修理で一番 必要なモノです。
工業・建築系の仕事をしている方はご存知だと思いますが、耐水ペーパーには番手があります。
との通り、傷の状況によって番手を選びましょう。1500番が最も汎用性があるタイプです。傷が深い場合は1000番程度を最初に使っても良いでしょう(筆者は400番→1000番→2000番の順に使いました)。
マスキングテープorサランラップ
スプールエッジ傷周辺を保護するために必要です。
ラインや、傷周辺のスプールエッジに余計な傷を入れないように養生させることが出来ます。
金属研磨剤&布
耐水ペーパー後、最後の仕上げに使います。
実際のスプールエッジ傷の修理方法
それでは実際にスプールエッジの傷を修理していきます。
スプールエッジ傷の修理手順①:
傷周辺をマスキングテープ養生する
まずは傷周辺を養生(保護)させましょう。
使う耐水ペーパーにもよりますが、番手によっては結構な擦過傷がついてしまいます。さらには防錆加工なども剥がしてしまうので、万全を期すためにもスプールエッジ傷周辺は覆っておきましょう。無闇に広範囲を滑らかにしないように注意。
スプールエッジ傷の修理手順②:
傷を滑らかにするべく磨くべし!
手触りが滑らかになるように、スプールエッジの傷を磨きましょう。
なお今回は、あまりにも傷が深かったので
- 400番
- 1000番
- 2000番
の順に使って磨きました。
名前の通り、耐水ペーパーには水(もしくは粘度のあるオイル等)を付けて使用しましょう。知らない筆者が知らずに磨いていると
耐水ペーパーだっつぅのによォッ!
とメンテナンス師匠に怒られてしまいました。
スプールエッジ傷の修理手順③:
金属磨き剤で仕上げ!
手触りがスベスベになるくらいに磨き上げたら、最後の仕上げ。『ピカール』等の金属研磨剤を布に吹きかけ、スプールエッジの傷部分を撫でましょう。
総括:
スプールエッジ傷の治し方
以上、スプールエッジ記事の修理方法についてでした。
あ、磨くにあたっての注意事項を最後にまとめておきます。
磨かなくても平気?
スプールエッジ傷を修理することによるデメリット
スピニングリールのスプールは、アルミなど比較的柔らかい素材で出来ています。本文のように耐水ペーパーで丁寧に磨いていくことで、傷が徐々に滑らかになっていきます。しかし、傷を磨くと同時に防錆加工なども剥がしてしまうので、防錆耐性は下がるかもしれません。
しかし、筆者はこのことについては心配していません。なぜなら、そんなスプールエッジの傷を見逃さないような真面目な方が、釣行後の水洗い・拭きを怠ることはないと思うからです。こまめにメンテナンスをする方にとっては些事でしょう。
ただし廉価&効果なリールはNG
廉価なスピニングリール(4000円以下とか)の場合、プラスチック素材が使用されている場合が多いです。傷がつきやすく、傷の修理にもかなり手間がかかるので本文のような修理方法はおすすめしません。
一方、高価(5万円以上)のリールになるとスプールの金属の質が違う・耐久性アップのために特殊コーティング(チタン、ハードアルマイト)等がされていることもあります。その場合、わざわざ削って痛めるのも…という感じなので、
- 本当に修理が必要かどうか?
をしっかり見極めましょう。覚えたての筆者は、『おぉ、これは素晴らしい技術だ!』と、手持ちのリールを片っ端から鏡面加工してやろうと思いましたが、
今回のはあくまで最終手段みてーなもんだ!
と一括。
繰り返しますが、修理が必要かどうかを見極めましょう。
爪でスプールエッジをなぞってみて、傷が引っかかるようだったらアウト。今回のように布で拭いたら繊維が残るようなスプールエッジの傷なら要修理ですが、それ以外そこまで神経質にならなくても良いっぽいですよ。
それでは。
今回の記事が、誰かの役に立てば幸甚に尽きます。
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