ぼ、ボディタッチ…??!
実際はボディには触れられておらず、肩をポンポンと叩かれたり、袖を掴まれたりされる程度だが、始まった。
無論、嬉しい。
女性は好意のある男性にしかボディタッチはしない、というのをゼクシィとかで読んだ記憶がある。
が、それと同時に頭をよぎる懸念。
何を隠そう、僕は恋愛経験が非常に少ない。どんなに権威のある雑誌やらで
「頻繁にボディタッチをするなと感じる女性がいたら、その人はあなたと仲良くなりたいと思っているのかもしれませんよ♡」
なんて書かれようが、信頼するに足りない。そんな個人的感想レベルの情報を鵜呑みに出来るくらいだったらこんなに拗らせていないわけで。ポジティブな情報はシャットアウトし、ネガティブな情報を(主に2ちゃんねる・Twitterで)集め、禍々しい偏見を順調に育てたのが僕だからして、女性のボディタッチ如きでは「イケる」とはならないのである。これぞ非モテの呪い。こうなっちゃいけないぞマジで。
しかし、嬉しい。
加速度的にお互いの距離が縮まっていくような気がする。膨張する速度は静止に近い。対応できない思考、硬直する肉体…次第に引き離れていく…反応できないことによって徐々にアユミさんの好意が薄れてしまっているような感覚…焦りしかない。もはや、焦りしかない。
まとまらない脳内会議。
といった不当な問答。
どうにか隙間時間を見つけてネットで対処方法を調べたかったのだが、状況的に困難。コソコソとやって
と思われたら最悪である。
しかし、何もせずに
となっても最悪。目も当てられない。
そんなとき、天の声。
僥倖。
これまでデートした女性の意見から、1回目のデートで手を繋ぐのは決してアウトではないことを思い出した。もちろん、全員の女性が当てはまるワケではないが、“好意のある男性から”だった場合は手を繋ぐ程度、スパイス的な役割を果たすだけで、女性を遠ざける要因にはならないことが多いらしい。ここらへんは30代後半の女性からよ~く教わっていた。
そうと決まれば決行。
大桟橋周辺も探索し終わって、デカい旅客船を眺めているだけ。
手を握ろうにも、アユミさんはポケットに手を入れたまま。しかし
と直球で言ったらどうだろう。流石に野暮な感じが否めない。そこらへんは学習した。思うに、あまり言葉で伝えても仕方ないのだろう。どこかのデート記事にも書いた気もするが、どうやら言葉っていうのが勘違いのもとらしいからな。
そういうわけなので、あえて目的は言わず
とだけ言って、アユミさんの手をポケットから出すことに成功。
そのまま、握ってみる。
アユミさんの反応は…………
総括
手を繋いで良かった。。
手を繋いだ瞬間、外気の寒さとは裏腹に緊張からじっとり手汗をかいた感じはしたが、特に拒絶されず
とだけ言われ、関内駅まで手を繋ぎながら帰った。
- 容姿
- 底抜けに楽観的な性格
今回のデートで心に残ったのは、女性の容姿や趣味・嗜好を重要視するのはほどほどにしておいた方が良い、ということだろう。
先述したように今回のアユミさん、ジャニーズ・俳優オタクということもあって僕は一瞬、会うのを躊躇った。しかし会ってみたらどうだっただろうか。今までマッチングアプリで知り合った女性の中でも抜きんでて愉快な女性だった。劣等感を煽られるどころか最後には手を繋がせてくれたりと、自信をつけてくれたこともある。
人間誰しも、『これだけは譲れない条件だ!』というモノがあると思う。
ちょっと話はズレるが、これを読んでる諸君。飛行機を想像してくれ。
飛行中「機体が予定されたルートの上を飛んでいる」のは全飛行時間のどのくらいの割合だと思うだろうか?80%?50%?
答えは、なんと10%以下。
飛行機の窓側に座った人は見たことあるかもしれないが、飛行中 ずっと『補助翼』が動いている。飛行ルートを修正するために存在するのが『補助翼』であり、それらが機能しなくなると、機体は飛行ルートを外れてしまうのだ。
飛行機に限らず、車の運転でもそう。直線の高速道路だろうと150キロで飛ばしている最中、ハンドルから10秒も手を離せばハードラックとダンスっちまうことは想像に難くない。
同じようなことは人生でも一緒だ。常に修正・メンテナンスをすることが重要である。初めからパーフェクトを目指しても仕方ないのである。
しかして僕等は理想を追求してしまう。恋人選びですら、
なんていって、せっかくのチャンスを無下にしてしまう。
しかし飛行機の話にもあったように、重要なのは『修正』することなんだと思う。最初の条件設定ばかりを重視し、『修正』の意義を軽んじてダメっぽい。
昔は『お見合い』なんていう、現在のフェミニストが黙ってられない慣習があった。しかし、それでも上手くいく夫婦というのは少なくなかった。ある統計によると、恋愛結婚のおける夫婦の離婚率が40%だったのに対し、お見合い結婚の夫婦の離婚率が10%だったという結果もあった。
恋人候補に、ちょっと『ん…?』というポイントがあったとしても、すぐにその人を切らないで、長い目で見ることも大事なのではなかろうか、というのが僕の今回の教訓だ。
会う前はやや苦手意識があった。しかし、『あ、この人とは気が合うかも』とデート中に思ったのは、アユミさんが
と何気なしに言っていたときだ。気持ちが非常に分かった。僕もワーキングホリデーしてたとき、カップル系のアカウントはほぼ全員Twitterでブロックして精神の安寧を図ってた。イヤなコトの共感、やや不健康な思考回路かもしれないが、僕とアユミさんはそんな感じで打ち解けた。
そんな些細なことから僕が心を開けたように、人間関係とは一筋縄ではいかないのだ。
許容できないことがあっても、好きになれそうな要素があるんなら会ってみたほうが良い、というのが僕のマッチングアプリ1か月間の総括になるだろう。
以上、長くなったけど、読者諸君が良い恋愛ができるように祈っております。
がんばれ!!!