【無料!美味い!メシ!】オーストラリア カブルチャーの炊き出しに行ってきた話

炊き出し。それは困窮した状況下にある大多数を対象にして料理や衣服などを提供するという非情にハートフルなボランティーアの一種である。英語では人々がスープやパンを求めて列をなすことからスープキッチン(Soup kitchen)などと呼ばれている。

 

わたくしも体こそ丈夫なものの経済的には紛れもない社会的弱者であるので「近くの公園で無料でご飯がゲットできるぜ!」と身なりからしてアレ(社会的アレ)なシェアメイトから聞きつけ、いやしくも炊き出しを求め公園に足を運んでみた。たたかないでくれ。十分に社会の荒波にのまれてきた社会的弱者の俺を。

 

     

     

    炊き出し概要

     

    開催場所

    場所はオーストラリア カブルチャー(caboolture)のセンテナリーレイクスパーク(Centenary Lakes  Park)ってところ。

     

    同じ公園内に卓球上やバスケットコートがあるので金曜日は仕事帰りに職場の人達と酒も飲まないで熱心に卓球ラケットを振って、終わったら日付が変わるまでバスケットコートで3Pシュート練習してる。何をやってるんだ俺は。華の金曜日 それも20代の金曜日の夜だぞ。パリピ界の超落ちこぼれ。パリピ偏差値 30以下。ナイトクラブなんて入ろうものなら失神すること請け合い。お洒落なカフェに辛うじて入店できるレベル。注文は無理。

     

    開催日 

    毎週日曜日の午後6時ごろから8時くらいまでやっています。なお、このほかの公園でも同日の同時刻で炊き出しをやっているそうです。

     

     

    行ってきた感想

    すっかり話が飛んだが、実際に炊き出しなるハートフルなイベントに初めて参加してみて思うことが色々あったのでまとめていこうと思う。

     

     

    どのようなグループが主催していたのか

    メリットデメリットでしかモノを考えられないパンピーな私からするとりあえず「どのような人がこのような素晴らしいボランティアをしているのか」ということが気になった。人助けが素晴らしいのは分かるんだけど、それを実際にするってのは難しいことだからな。

     

    そこそこな人が集まっている中、良い色に肌の焼けたドゥイ・ワイアリキのような隻腕の大男が色々な人から話しかけられていたので私も拙い英語を使って話しかけてみた。

     

    彼の名前はSel(セル)というサモア出身の男で、私の読みどおり彼がこのイベントの主催者であり、主催メンバーの大半が彼の親類のサモア人であることが分かった。

     

     

    セブンスデー・アドヴェンティスト教会

    よくよく話を聞いてみると彼等は「セブンスデー・アドヴェンティスト教会(Seventh-day Adventist Church)」というキリスト系宗教を信仰していることが分かった。

     

    あまり馴染みのない、というか大半の日本人は宗教には興味がないという私の偏見から少し簡単に「セブンスデー・アドヴェンティスト教会(Seventh-day Adventist Church)」について説明させていただこう。

     

    まず「セブンスデー・アドヴェンティスト教会」という名前だが、セブンスデーという語が週の第七日(現在の土曜日)を意味し、アドべンティストという語が「キリストの再臨を待ち望むもの」を意味することから日本では安息日再臨派、または第七日の再臨教会と呼ばれることがあるらしい。そのため土曜日は安息日を遵守するために学校の授業・学校の授業なども欠席するように指導しているそうだ。日本人からすると結構 きびしめ。

     

     

    開催理由

    で、なんでこのようなステキなイベントを?と単刀直入に説明したところ、聖書に書かれているとおり「愛という形のないモノをさまざまな活動を通して伝える」ことを実践しているだけ、という回答をいただいた。う~ん素晴らしいね。こんな素晴らしいことをしている人と対話していると今朝、ゆで卵の殻が綺麗に向けなくてブチ切れてたような自分の器の小ささをヒシヒシと思い知らされるよ。これからはお母さんからのラインも既読ムシしないで極力 返していきたい。

     

     

    あと、「時給が高い!」とか「働きやすいカジュアルな文化!」、「週1000ドル稼げる(8.5万円くらい)!」などといった明るいイメージがついているオーストラリアの雇用形態のようだが日本と同じようにきちんと公園でアウトドアな生活をするホームがレスな人はいるようで、そのような人の救済をメインで炊き出しを始めたそうだ。人間の鏡か。

     

     

    感想

    温かいご飯をもらえたのは勿論 嬉しかったのだが、それ以上にこのような人助けを無償でやっている人が実際にいるということが分かったのは非常に良い経験でした。

     

    先日はシチューとパン、それにチョコレートケーキでした。デ、デザートまで出んのか…と驚きました。これが…愛…

     

    最後にドゥイ・ワイアリキ…じゃねーやセルに「実はそんなに生活が困窮しているわけじゃないんだけど…」と白状すると「気にするな!お腹が減ってる、っていうのも十分な理由だからな!」と健やかな笑顔。あぁ……これが……愛なのか……

     

     

    私はなんとなく両親にならって仏教徒ではある。いまのいままで宗教についてはまったく関心のなかった。これを機に宗教とかも勉強してみようと思い、最近は毎週水曜日にセルさん達が主催してる聖書の勉強会で勉強している。単語はちょっと難しかったりするけど親切に初心者でも分かりやすいようにかみ砕いて教えてくれているようなのでなんとかついていけてる。

     

     

     

    神は快く与える人を愛する。

    私もひとに何かを与えられる人間になりたいなぁ、と思いました(こなみかん)。

     

     

     

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